メダカ

外飼育の方が長生きするって本当? メダカの寿命について解説!

近年、品種改良が進みメダカ人気が高まっていますね。おうち時間の増加によって、メダカ飼育に挑戦してみた方も多いと思います。メダカは熱帯魚のようにヒーターを用意しなくても飼育可能なので、初心者にも飼育しやすい生体の1つです。

しかし、せっかくお迎えしたメダカが、すぐに落ちてしまった経験はありませんか。水合わせもちゃんとして入れたのに、数日後には元気がなくなり落ちてしまったという経験をしている方は少なくないと思います。金魚や熱帯魚の多くは稚魚の時に店頭に並びます。しかし、ペットショップやホームセンター等で販売されているメダカの多くは成魚です。

では、メダカが購入後すぐに落ちてしまうのは寿命のせいなのでしょうか?今回の記事では、メダカの寿命とメダカを元気に飼育するためのポイントをご紹介します。メダカのかかりやすい病気についても触れているので、これからメダカデビューしようと考えている方は、是非参考にしてみてください。

一般的なメダカの寿命

最初に、メダカの寿命についてご説明します。自然界においてメダカの寿命は約1年になります。飼育下では2~3年、中には5年も生きているという長生きなメダカもいるそうです。

メダカの一生

繁殖も将来目指したいなら、メダカの成長サイクルも知っておくと役立ちます。特に、ショップからではなくオークションサイトなどで卵で購入した場合にどのくらいで成体になるのかわかると、エサの切り替えのタイミングもわかりやすくなります。

卵から針子へ

メダカの卵が孵化するために重要なのが、温度と日光です。メダカの卵は、250℃日で孵化すると言われています。水温が低い時期では遅く、温かくなると早いのはそのためです。産卵にも関係がある日照時間は1日14時間必要になります。孵化したての稚魚は、針子と言われ、初めのうちはお腹の栄養を取り込み、3日ほどで自力で泳いでエサを食べるようになります。

産卵させたい場合は、秋から冬にかけてヒーターやライトが必要となり初心者には難易度が上がります。メダカを始めるなら、水温が安定している5月ぐらいがおすすめです。

1cmを超えてきたら稚魚

孵化して3週間たつと、体もしっかりしてだいぶ魚らしい姿に成長します。孵化してからの1か月の間で食べたえさの量が成長具合に大きく影響し、メダカの生存率にも関わります。

3週間以上してもあまり大きさに変化が無い場合は、エサが足りないと考えられるので、ゾウリムシやミジンコなどの生餌を与えるようにしてください。おすすめは、グリーンウォーターでの飼育です。

成魚

ヒレに出るオス・メスの特徴もはっきりと確認できる、体長2cm以上に成長したものが成魚です。早ければ、3か月ほどで産卵も可能となります。成魚となった後も成長しますが、繁殖には2.5~3cmの個体がむいているようです。

卵を産むためには、日照時間が関わってっくるので、できれば外で飼育した方が産卵しやすくなります。

 

人工飼育下だと長生き

自然界では、5月頃に孵化したメダカは次の年の夏にはその命を終えてしまいます。しかし、人工飼育下だと栄養価の高い人工飼料や、病気の治療によって2年~3年生きることが可能です。長生きな個体だと、4年以上・体長4cm以上まで成長するものもいるそうです。

なので、ペットショップ等でお迎えしたメダカがすぐに落ちてしまうのは、寿命以外の原因だと考えられます。もちろん、寿命が短い事には変わりありませんから、4cmを超えるような個体だと寿命の可能性もあります。

メダカの体型や種類で寿命に違いが出る場合がある

品種改良が盛んに行なわてれいるメダカは、その体形や種類によっては元から短命の品種もあります。例えば、ダルマメダカのようなショートボディの種類は元々背骨が少なく、泳ぎも苦手なため、体に負荷がかかりやすく短命の傾向が強いと言えます。

屋外と屋内飼育方法で寿命に違いは?

屋外飼育下だと、メダカの成長や繁殖に必要な日光をたくさん浴びる事ができるので、丈夫に育つと言われています。屋内での飼育は、ヒーターなどで冬でも水温を高く保つことができるので、休眠することなく成長・繁殖が可能です。

どちらの飼育でも寿命に大きな違いが出ることはそれほどないと思われますが、1年中繁殖をしているとやはり体力を消耗します。屋外飼育が長生きの傾向にあるのは、冬の間体力を温存するというリズムがあるからではないでしょうか。

メダカが落ちてしまう寿命以外の原因

お迎えしたメダカが落ちてしまうのは、寿命以外の原因の時が多いです。特に小さなメダカには、今までいた環境から全く違う環境に来ることは、大きなストレスになります。ストレスがかかるとその分病気にもかかりやすくなってしまいます。ここでは、考えられる原因を挙げてみました。

餓死

メダカの稚魚の死因として多いのが、餓死です。メダカはサンマと同じで胃が無い魚なので、食べたエサを溜めておくことができません。そのため、十分なエサを確保する必要があります。

ただし、人工飼料を1度に大量に与えてしまうと、残ったエサにより水質悪化につながってしまいます。稚魚はまだ口も小さく食べられるものが限られるので、グリーンウォーターやミジンコ・ゾウリムシなどの生餌が豊富な環境での飼育をおすすめします。

病死

今まで育った所からペットショップに来て大きく環境が変わったり、秋口や春先の寒暖差が大きい時期に、病気にかかる確率が上がってしまいます。病気の治療は早期治療が大事になるので、少しでも様子が違う場合は病気の症状が無いかよくチェックしてください。以下メダカがかかりやすい病気をまとめました。

感染症(エロモナス菌・カラムナリス菌)

細菌による感染症は、病状が進むと完治するのが難しくなってしまいます。エロモナス菌は主に、鱗が逆立つ松かさ病・眼球が飛び出してくるポップアイ・皮下出血が現れる赤班病の原因となる細菌です。

カラムナリス菌は、口ぐされ病・尾ぐされ病・鰓ぐされ病などの発症部位が溶けたり、壊死してしまう病気の原因になります。両方とも条件性病原菌と言って、常在菌が免疫低下の場合に感染して症状を引き起こす菌が原因です

条件が揃わないと感染しないので、水質悪化や環境の急激な変化による免疫低下を防ぐ事が、1番の予防方法です。治療方法は、軽度なら5%の塩浴、症状が進んでいるようなら塩浴+薬浴で様子を見ます。

 

白点病

白点病は、ウオノカイセンチュウと言う繊毛虫が寄生することで発症します。症状は、ヒレや体に小さな白点が現れます。上記の病気より治る確率は高いですが、他の個体にうつる速度が速く、1週間以上は治療を続けなければなりません。

急激な温度低下がきっかけになる場合が多く、特に春先に発症しやすいです。ウオノカイセンチュウは、高温に弱いので、水温を28℃に上げ塩浴+薬浴で治療します。

水カビ病

水カビ病(綿かむり病)は、無精卵などを放置した場合に発生する水カビが原因となります。針子にとって、最も気を付けなければいけない病気です。孵化直前の健康な卵でも、近くに水カビが発生してしまったら、水カビに包まれ死んでしまうことにつながります。

卵ならメチレンブルー溶液やカルキ抜きしない水で水カビを発生させないようにし、卵どうしが密着しないよう気を付けることで予防できます。稚魚や成魚も傷口などに感染してしまうので、水質を悪化させないことが重要です。

転覆病

ダルマ体型のメダカによくみられる病気で、浮袋の異常や消化不良が原因と言われています。一時的な消化不良が原因なら、水温を高めにして様子を見ると治る場合がありますが、効果的な治療方法がないのが現状です。

発症後直ぐに悪化することはありませんが、転覆状態が続くようだとそのまま衰弱死してしまいます。

水替えや水質悪化によるストレス

ストレスが直接の原因になるというより、ストレスによる免疫低下が病気を誘発してしまい、最終的には落ちてしまう事に繫がります。定期的な換水が重要になりますが、換水時に水温が大きく変化してしまうと、換水自体がストレスとなってしまいます。夏場は特に水道水の温度に気を付けなければいけません。

水質を安定させるために、ろ過装置の使用がおすすめですが、水の流れに逆らって泳ぐメダカの習性があるので、水流が強すぎると泳ぎ疲れストレスを感じてしまいます。水流を弱めたり、隠れ家になるような場所を作ってメダカが休めるようにすることが大切です。

初心者は屋外飼育がおすすめ!

メダカは基本的に丈夫な魚なので、しっかりとお世話してあげていれば、病気になることはあまりありません。しかし、初めての飼育だと細かな変化を見落としてしまう事もあります。メダカ飼育には、日光が当たる屋外での飼育がおすすめです。

紅帝メダカなどの赤系メダカは、紫外線に当たることでより鮮やかになります。また、紫外線は細菌類を減らす効果もあり、病気になりにくい環境を作りやすメリットがあります。外に置いておくことで、飼育水がグリーンウォーターになると、針子や稚魚のエサにも困りません。

外に置く場合は、極端に水温が変化するような場所や、酸性の雨水がたくさん入るような場所は避けるといいです。夏場や1日中日が当たる場所は、すだれや浮草で日陰を作ってあげることも大切です。

メダカが卵を産んでくれたら出品にも挑戦!

メダカ飼育の醍醐味は、やはり繁殖し命をつないでいくことにあると思います。メダカは繁殖もしやすい魚なので、是非チャレンジしてみてください。卵をたくさん産んでくれるようになったら、フリマで販売することも可能です。

成体だとパッキングが大変ですが、卵の状態だとタレビンに入れて発送することが可能です。アクアネットなら出品も簡単にできるのでおすすめです。卵を購入する時も、投稿などで知っている方から購入できるので安心できます。是非自慢の子を育てて、メダカライフを楽しんでみてはいかがでしょう。

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